収益認識会計基準の適用と経過措置
2020年02月20日 [会計・税務]
収益認識会計基準の適用と経過措置
1.収益認識会計基準の経過措置の内容
収益認識会計基準は、2021年4月1日以降開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用することとなります(早期適用を除く)。
収益認識会計基準の適用は会計処理の変更として遡及修正が原則となりますが、適用に当たっては経過措置が設けられています。
収益認識会計基準第84項
「本会計基準の適用初年度においては、会計基準等の改正に伴う会計方針の変更として取り扱い、原則として、新たな会計方針を過去の期間のすべてに遡及適用する(以下「原則的な取扱い」という。)。
ただし、適用初年度の期首より前に新たな会計方針を遡及適用した場合の適用初年度の累積的影響額を、適用初年度の期首の利益剰余金に加減し、当該期首残高から新たな会計方針を適用することができる(ただし書き)。」
なお、原則適用する場合でも経過措置として4つの方法があり1つまたは複数を適用できる。
また、ただし書の方法を選択する場合、適用初年度の期首より前までに従前の取り扱いにしたがってほとんど全ての収益を認識した契約に、新たな会計方針を遡及適用にないことができる。なお、ただし書きを選択する場合で、契約変更について、2つの方法のうちいずれか1つを適用してその累積的影響額を適用初年度の期首の剰余金に加減することができる。
2.原則的な取り扱い
収益認識会計基準85項原則的な取り扱いに従って遡及適用する場合、次の(1)から(4)の方法のうち1つまたは複数を適用できる。(経過措置としての例外処理)
(1)適用初年度の前連結会計年度及び前事業年度の期首より前までに従前の取扱いに従ってほとんどすべての収益の額を認識した契約について、適用初年度の前連結会計年度の連結財務諸表及び四半期(または中間)連結財務諸表並びに適用初年度の前事業年度の個別財務諸表及び四半期(または中間)個別財務諸表(以下合わせて「適用初年度の比較情報」という。)を遡及的に修正しないこと。
(注)比較年度の期首以降の契約から新基準を適用し、比較情報の事業年度の期首以前の契約は比較情報の遡及修正しない。
(2)適用初年度の期首より前までに従前の取扱いに従ってほとんどすべての収益の額を認識した契約に変動対価が含まれる場合、当該契約に含まれる変動対価の額について、変動対価の額に関する不確実性が解消された時の金額を用いて適用初年度の比較情報を遡及的に修正すること。
(3)適用初年度の前連結会計年度及び前事業年度内に開始して終了した契約について、適用初年度の前連結会計年度の四半期(又は中間)連結財務諸表並びに適用初年度の前事業年度の四半期(又は中間)個別財務諸表を遡及的に修正しないこと。
(4)適用初年度の前連結会計年度及び前事業年度の期首より前までに行われた契約の変更について、すべての契約変更を反映した後の契約条件に基づき次の@からBの処理を行い、適用初年度の比較情報を遡及的に修正すること。
@ 履行義務の充足分及び未充足分の区分
A 取引価格の算定
B 履行義務の充足分及び未充足分への取引価格の配分
(注)変更契約は、経過措置では契約変更を変更後の契約条件に基づき比較情報を遡及的に修正する。
3.ただし書の取り扱い
原則処理に対して、収益認識会計基準第84項のただし書の処理は適用初年度の期首より前までに従前の取り扱いにしたがってほとんど全ての収益を認識した契約に、新たな会計方針を遡及修正せずに期首剰余金加減して処理することになります。
なお、ただし下記の方法によっても契約変更(契約の範囲または価格あるいはその両方の変更)がある場合には、契約変更について「適用初年度の期首より前」と「適用初年度の前連結会計年度(及び事業年度)の期首より前」とで原則による遡及修正の方法で処理することになりますが、その累積的影響額を適用初年度の期首の剰余金に加減することができる。
(1)適用初年度の期首より前までに行われた契約変更について、すべての契約変更を反映した後の条件に基づき次の@からBの処理を行い、適用初年度の期首剰余金に加減することができる。
@ 履行義務の充足分及び未充足分の区分
A 取引価格の算定
B 履行義務の充足分及び未充足分への取引価格の配分
(2)適用初年度の前連結会計年度及び前事業年度の期首より前までに行われた契約の変更について、すべての契約変更を反映した後の契約条件に基づき次の@からBの処理を行い、適用初年度の期首剰余金に加減することができる。
@ 履行義務の充足分及び未充足分の区分
A 取引価格の算定
B 履行義務の充足分及び未充足分への取引価格の配分
以上
1.収益認識会計基準の経過措置の内容
収益認識会計基準は、2021年4月1日以降開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用することとなります(早期適用を除く)。
収益認識会計基準の適用は会計処理の変更として遡及修正が原則となりますが、適用に当たっては経過措置が設けられています。
収益認識会計基準第84項
「本会計基準の適用初年度においては、会計基準等の改正に伴う会計方針の変更として取り扱い、原則として、新たな会計方針を過去の期間のすべてに遡及適用する(以下「原則的な取扱い」という。)。
ただし、適用初年度の期首より前に新たな会計方針を遡及適用した場合の適用初年度の累積的影響額を、適用初年度の期首の利益剰余金に加減し、当該期首残高から新たな会計方針を適用することができる(ただし書き)。」
なお、原則適用する場合でも経過措置として4つの方法があり1つまたは複数を適用できる。
また、ただし書の方法を選択する場合、適用初年度の期首より前までに従前の取り扱いにしたがってほとんど全ての収益を認識した契約に、新たな会計方針を遡及適用にないことができる。なお、ただし書きを選択する場合で、契約変更について、2つの方法のうちいずれか1つを適用してその累積的影響額を適用初年度の期首の剰余金に加減することができる。
2.原則的な取り扱い
収益認識会計基準85項原則的な取り扱いに従って遡及適用する場合、次の(1)から(4)の方法のうち1つまたは複数を適用できる。(経過措置としての例外処理)
(1)適用初年度の前連結会計年度及び前事業年度の期首より前までに従前の取扱いに従ってほとんどすべての収益の額を認識した契約について、適用初年度の前連結会計年度の連結財務諸表及び四半期(または中間)連結財務諸表並びに適用初年度の前事業年度の個別財務諸表及び四半期(または中間)個別財務諸表(以下合わせて「適用初年度の比較情報」という。)を遡及的に修正しないこと。
(注)比較年度の期首以降の契約から新基準を適用し、比較情報の事業年度の期首以前の契約は比較情報の遡及修正しない。
(2)適用初年度の期首より前までに従前の取扱いに従ってほとんどすべての収益の額を認識した契約に変動対価が含まれる場合、当該契約に含まれる変動対価の額について、変動対価の額に関する不確実性が解消された時の金額を用いて適用初年度の比較情報を遡及的に修正すること。
(3)適用初年度の前連結会計年度及び前事業年度内に開始して終了した契約について、適用初年度の前連結会計年度の四半期(又は中間)連結財務諸表並びに適用初年度の前事業年度の四半期(又は中間)個別財務諸表を遡及的に修正しないこと。
(4)適用初年度の前連結会計年度及び前事業年度の期首より前までに行われた契約の変更について、すべての契約変更を反映した後の契約条件に基づき次の@からBの処理を行い、適用初年度の比較情報を遡及的に修正すること。
@ 履行義務の充足分及び未充足分の区分
A 取引価格の算定
B 履行義務の充足分及び未充足分への取引価格の配分
(注)変更契約は、経過措置では契約変更を変更後の契約条件に基づき比較情報を遡及的に修正する。
3.ただし書の取り扱い
原則処理に対して、収益認識会計基準第84項のただし書の処理は適用初年度の期首より前までに従前の取り扱いにしたがってほとんど全ての収益を認識した契約に、新たな会計方針を遡及修正せずに期首剰余金加減して処理することになります。
なお、ただし下記の方法によっても契約変更(契約の範囲または価格あるいはその両方の変更)がある場合には、契約変更について「適用初年度の期首より前」と「適用初年度の前連結会計年度(及び事業年度)の期首より前」とで原則による遡及修正の方法で処理することになりますが、その累積的影響額を適用初年度の期首の剰余金に加減することができる。
(1)適用初年度の期首より前までに行われた契約変更について、すべての契約変更を反映した後の条件に基づき次の@からBの処理を行い、適用初年度の期首剰余金に加減することができる。
@ 履行義務の充足分及び未充足分の区分
A 取引価格の算定
B 履行義務の充足分及び未充足分への取引価格の配分
(2)適用初年度の前連結会計年度及び前事業年度の期首より前までに行われた契約の変更について、すべての契約変更を反映した後の契約条件に基づき次の@からBの処理を行い、適用初年度の期首剰余金に加減することができる。
@ 履行義務の充足分及び未充足分の区分
A 取引価格の算定
B 履行義務の充足分及び未充足分への取引価格の配分
以上